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日記です。文章をテーマとすることが多いですが、その他もろもろ。

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 文章は読者に読まれて初めて文章となる。最後まで読まれない文章は記号にしか過ぎない。最後まで読ませるには最初に徹底的にこだわるのが秘訣である。

 書き手は自分が一所懸命に書いているのだから、必ず読み手は最後まで読んでくれるものだと無意識に思いこむ。文章の初心者であればあるほどその傾向が強い。その結果、文に甘えが生まれる。

 相手は必ず読むはずだ、という前提だと、読ませるためにどういう構成が必要なのか、つまりぐいぐいと読み手を自分の文章が描き出そうとしている世界に引っ張り込むためには、どのような手順が必要なのかを考えなくなる。サービス精神のない商売と同じことだ。あっという間に客、この場合読者は離れる。

 ではどうすれば最後まで相手を引っぱっていく文章を構成できるか。逆説的だが、冒頭に述べたように、出だしにこだわるのである。特に、最初の3つの文(これを出だし3行と言うが)には最大限の注意を払い、愛情を注ぐのである。理由は三つある。

 漫画だと読者は途中からでも読むが、文章はどんな読者でもまず冒頭を探し、そこから読み始めるものだ。つまり、必ず読者が最初に行う行動に、最高の技を仕掛けられるチャンスであるということ。これが第一の理由。

 もうひとつの理由は、出だし3行に、その稿のメッセージを象徴する情報を載せておくことで、文章の完成度を高く見せる、という効果が期待できるということ。

 最後の理由は、二つ目の理由と背中合わせだが、その稿のメッセージを象徴する文章が書けるということは、その稿のメッセージが、少なくとも書き手の頭の中では簡素に、平明にできあがっているということだからだ。

 実は、三番目の理由が最も重要である。とかく初心者ほど、稿の完成形をイメージしないまますぐ書き出したがる。書いているうちに目的がはっきりして、結論にたどりつくような文だと、それに付き合わされている読み手がたまったものではない。読者は、シノプシスの推敲を共有したいのではなく、その推敲によって生み出された作品の姿を見たいのだ。

 したがって、出だし3行はその稿全体を、つまり文章としての死活を左右する最重要箇所であり、短い時間の中に勝負の結果を内包しているのである。剣術の世界での居合い術がこれに近い。瞬息の間に、もてる技術の全てが交錯し、生きるか死ぬかがはっきりするのだ。




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